日本拳法の説明

【日本拳法史】
 古代相撲を源流とし、明治初期から始まる柔術から柔道への移行過程において打撃技が消滅することを危惧し、澤山宗海が昭和7年に関西大学にて創始した、日本最初の総合格闘技である。剣道のように防具を付け、試合を重視し、他者と競い合うことで、技術を向上させる。空乱という練習法は、実は日本拳法から生まれたものである。その実践性ゆえ、自衛隊で徒手格闘、警察では逮捕術として採用され、海外の軍隊・警察にも広がりを見せる。
 現在は、日本拳法全国連盟の下、関東・関西・中部の主要な大学・高校に「拳法部」が存在。競技人口の約10%を女性が占め、女性の間でも人気がある。
 熊本では、(財)熊本県体育協会加盟を果たした熊本県日本拳法連盟の下、阿蘇健志会、熊本クラブ、熊ヶ嶽道場、鼎道館、須屋クラブ、南関町スポーツクラブ、悠拳塾、阿蘇清峰高校、菊池高校、専大玉名高校、矢部高校、東海大学、自衛隊各部隊で活動が行われている。特に、阿蘇清峰高校(現阿蘇中央高校阿蘇清峰校舎)は全国高校選手権優勝、第8師団北熊本42連隊は、全自衛隊徒手格闘(日本拳法)大会3位、総合選手権では、喜村健作参段が3位と好成績である。また、平成20年2月に阿蘇清峰高校卒業生の岩尾篤四段(龍谷大学OB)は、平成18年と20年度の全・日本拳法総合選手権大会にて優勝を飾っている。
 有名人には、K-1審判、元ムエタイ王者の猪狩元秀氏、武田幸三氏所属治政館館長元キックボクシング世界王者、長江国政氏、長島☆自演乙☆雄一郎、みちのくプロレスの拳王(中栄大輔明大OB)、WBA全日本バンダム級新人王(MVP)の尾川堅一(明大OB)がいる。

【特徴】
 打・投・極の総合格闘技。(ローキック無し)面・胴・グローブを付けて試合を行う。

【試合規定】
 3分間、3本勝負、無差別制。

【主な試合】
 熊本大会・熊本市民大会・熊本県民体育祭日本拳法競技・九州大会(福岡)・都道府県大会(大阪)・国際選抜選手権(東京)・総合選手権(大阪)。団体戦(5人制)と個人戦有り。

【参考動画】
・第60回日本拳法全国大学選手権大会決勝代表者決定戦(明治対関大)